
スマートフォンの画面と自分のノート(創作物)を交互に見比べながら、ため息をついているましろ。
はぁ……。一生懸命書いたのに全然見てもらえない。やっぱり私の発信なんて、価値がないのかな……
ましろちゃん、自分の作品の価値を『SNSの数字』という他人の物差しで測ってしまっているね。本当の原因は、自分が一番のファンであることを忘れていることだよ!
「あの人はあんなに反応をもらっているのに、私なんて……」 SNSに投稿した後、自分の投稿の反響と他人を比べて落ち込んだり、何度も数字を確認して一喜一憂したりしていませんか?
数字という分かりやすい指標は、時に私たちの心から「純粋に楽しむ気持ち」を奪ってしまいます。 今回は、他人からの評価ではなく、自分自身を満たすための考え方を心理学や筆者(Yoshi)のリアルな体験談を交えてお届けします。
なぜ私たちはSNSの数字に振り回されてしまうのか?
SNSを開けば、何千、何万という「いいね」を獲得している投稿が溢れています。 それらを見ていると、自分の発信が無価値に思えてしまうのは、人間の心理としてごく自然なことです。
しかし、その感情の裏には明確な心理的メカニズムが隠されています。
外発的動機から「内発的動機」へのシフト
心理学者のエドワード・デシとリチャード・ライアンが提唱した「自己決定理論」という有名な理論があります。
この理論では、人間のモチベーション(動機付け)を大きく2つに分けています。 一つは、SNSのいいねやフォロワー数、他者からの賞賛といった外部からの報酬を目的とする「外発的動機付け」。 もう一つは、純粋な興味や「好きだからやる」という内面から湧き上がる喜びに基づく「内発的動機付け」です。
- 外発的動機に依存する危険性 「他者からの評価」を目的にしてしまうと、常に他人の顔色をうかがうことになります。 承認が得られないと自己肯定感が著しく低下し、精神的に非常に不安定になってしまうのです。
- 内発的動機がもたらすもの 一方で、内発的動機付けに基づく行動は、長期的な幸福感や高いパフォーマンスに繋がるとされています。
大切なのは、「自分がそれを好きだからやる」「楽しいから発信している」という、自分の内なる喜び(内発的動機)に再びスポットライトを当て直すことです。 他人の評価に依存するのではなく、自分の心が満たされるかどうかを第一に考える必要があります。

【筆者の体験談】誰も見てくれないX(旧Twitter)での孤独な葛藤
ここで少し、筆者自身の生々しい失敗談と葛藤をお話しさせてください。
私は以前、X(旧Twitter)で自身の創作や発信を懸命に続けていた時期がありました。 毎日時間を見つけてはコンテンツを作り、「今日こそは誰かに届くかもしれない」と期待を込めて投稿ボタンを押していました。
しかし、現実は残酷でした。 どれだけ心を込めて作った作品でも、インプレッション(表示回数)は二桁をウロウロし、「いいね」は全くつかないゼロの連続。 なかなか認知度は広まらず、タイムラインに流れていく他のクリエイターたちの華々しい数字を見るたびに、自分の作品なんて世の中に認められないんじゃないかと深い絶望を感じていました。
「もうやめよう」「誰にも求められていないのに、続ける意味なんてない」 何度もそう思い、アカウントを消そうと画面の前でフリーズした夜もありました。
でも、不思議と「作品を作ること」自体は止まらなかったのです。
誰からも反応をもらえないのに、なぜ私は手を動かしているのだろう? そう自問自答した時、ふと気がつきました。
「ああ、私が生み出すこの作品の、一番大好きなファンは、他の誰でもない『私自身』なんだ」と。
世間がどう評価しようと、アルゴリズムに見放されようと、私が私の作品を愛している。 自分が「見たい」「書きたい」と思うものを形にする喜びこそが、私の原動力だったのです。 この事実に気づいてから、他人の数字と自分を比べて落ち込むことは劇的に減りました。
自分の心で自分を満たす具体的な3つの習慣
(情景:ましろの悩みを解決するため、ひまわりが誇らしげに腕を組み、必ず2本ある尻尾をゆったりと揺らしながら黄色い瞳を輝かせる。その横で、くるみがましろの顔の前にそっと手鏡を差し出す)
SNSの表示回数なんて、ただのアルゴリズムの結果よ!作品そのものの素晴らしさとは全く無関係なんだから!
……(鏡の中のましろを指差し、優しく微笑みながら頷く)
ひまわりの客観的な視点と、くるみの自己受容のアクションを取り入れ、数字に振り回されないための具体的な3つの習慣をご紹介します。
1. アルゴリズムの影響を「課題の分離」で割り切る
アドラー心理学を解説した名著『嫌われる勇気』(岸見一郎・古賀史健著)の中に、「課題の分離」という考え方があります。
これは、「自分の課題」と「他者の課題」を切り離すという思考法です。 SNSに当てはめると、以下のようになります。
- 自分の課題: 心を込めて良い作品を作り、発信すること。
- 他者の(SNS側の)課題: それを誰に表示し、誰が「いいね」を押すか決めること。
SNSの反応が薄いのは、あなたの作品がつまらないからではなく、AI(アルゴリズム)の気まぐれによる表示制限の結果に過ぎません。 「自分にはコントロールできない領域だ」と論理的に割り切る癖をつけましょう。

2. 「セルフ・いいね!」を習慣化する
くるみが鏡を見せてくれたように、自分自身を認める作業を意図的に行います。 投稿ボタンを押す前に、まずは自分が自分に「特大のいいね」を送りましょう。
- 「ここの言い回し、すごく私らしくて好き!」
- 「このイラストの表情、うまく描けたな」
- 「今日も継続して発信できた自分、えらい!」
このように、自分で自分を褒めるポイントを具体的に言葉にすることで、他者からの承認がなくても心が満たされるようになります。

3. 他人ではなく「過去の自分」とだけ比較する
比較の対象を、SNS上の見知らぬ他人から「過去の自分」へシフトしましょう。
- 1ヶ月前の自分より、文章を書くスピードが早くなった
- 半年前の自分より、ツールの使い方が上達した
- なにより、発信活動を「楽しめる」ようになった
自分の中の確かな成長に目を向けることで、外発的動機から内発的動機への完全なシフトが可能になります。

まとめ:あなたが一番の「自分の理解者」になろう
他人の評価やアルゴリズムの動きは、私たちにはコントロールできません。 しかし、「自分自身の作品を愛し、認めること」は、今すぐ誰にでもできることです。
あなたの発信は、誰かのためである前に、あなた自身の心を豊かにするためにあるのです。
自分の作品の、一番の理解者になってね!
アルゴリズムなんかに負けない自己肯定感を持つわよ!
私が私を好きでいれば、それで大正解!
あなたが悩み、葛藤しながらも心を込めて生み出した言葉や思いは、間違いなく素晴らしいものです。 SNSの数字という幻に惑わされることなく、自信を持って、あなただけの発信の道を歩んでいきましょう。



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