こんにちは。ブログ『さんぽみちの、みつけもの』へようこそ。
「後輩にもっと成長の機会を与えたいけれど、本人が何をやりたいのか見えてこない……」 職場のOJTや後輩指導において、こんなふうに戸惑うことはありませんか?
指示通りにはしっかりと動いてくれるけれど、そこから一歩踏み出した挑戦を促すには、一体どう接すればいいのでしょうか。 今回は、後輩の心の中に眠る「意欲」をそっと引き出すコミュニケーションのコツをお伝えします。
まずは、当ブログでおなじみのキャラクターたちの会話から、今回のテーマを覗いてみましょう。
【4コマ漫画:さんぽみちの、みつけもの】

くるみちゃん、これからはもっと色んなことに挑戦してね! ……って、何がやりたい?
……(どうしよう)
ましろちゃん、質問が広すぎるわ。経験が少ない後輩にとって『何がやりたい?』は、砂漠で道を探すようなものよ。
そんな時は『選択肢』を提示してあげるんだ!『Aの作業とBの作業、どっちから挑戦してみる?』って聞けば、答えやすくなるよ!
「自発性」はゼロから生まれるものではない
後輩から「これをやりたいです!」という前向きな言葉が出ないのは、決してやる気がないからではありません。 ひなげしが見抜いた通り、多くの場合「全体像が見えていないため、何を提案していいのかわからない」というのが本当の原因です。
私自身も、過去の指導で大きな失敗と葛藤を経験しました。 成長してほしいという期待から、後輩社員に「これからどんな仕事に挑戦してみたい? 何がやりたい?」と熱心に問いかけたことがあります。 しかし、後輩は「いやー……」と言葉に詰まり、重苦しい沈黙が流れてしまったのです。
良かれと思ってかけた言葉が、かえってプレッシャーを与えてしまったのではないかと自己嫌悪に陥りました。 しかし、自分が経験の浅かった頃(逆の立場)を思い返してハッとしました。 業務の全体像も自分の適性も分からない状態で、「何がしたい?」と漠然と聞かれても、答えられるはずがなかったのです。
先輩の目線では簡単に見えることでも、後輩にとっては手探りの状態です。 「自発性」を求める前に、まずは後輩が選びやすいように「足場」を作ってあげることが必要不可欠なのです。

後輩の「やりたい」を引き出す3つのステップ
ひまわりがアドバイスしてくれたように、後輩が自分で決定できる「小さな選択」を日常の業務に組み込んでみましょう。 具体的には、以下の3つのステップが効果的です。

- 選択肢を絞って提案する
「何がしたい?」というオープンクエスチョンではなく、最初は「Aの作業とBの作業、どちらが得意そう?」というクローズドクエスチョンで問いかけます。 実際に私も「これとこれだったら、どっちが良い?」と具体的な選択肢を提示するように変えたところ、後輩が「それだったら、こっちのほうがいいです!」とスムーズに答えてくれるようになりました。 - 観察から「強み」をフィードバックする
「〇〇の作業、丁寧で早かったね。こっちの仕事も向いてると思うけど、やってみる?」と、日々の観察に基づいた根拠を持って提案します。自分の強みを認めてもらえることで、挑戦へのハードルが大きく下がります。 - 1on1で対話の時間を定期的に持つ
業務の隙間の立ち話ではなく、落ち着いて話せる時間を確保しましょう。今の業務の延長線上にある少し先のキャリアイメージを、一緒に想像する時間を作ることが大切です。
さんぽみちの図書室:信頼できるエビデンスとおすすめの一冊
人が自ら動こうとするモチベーションについては、心理学の分野でも深く研究されています。
【自己決定理論(Self-Determination Theory)】 エドワード・デシとリチャード・ライアンによる有名な心理学の研究です。 この理論では、人間の内発的なモチベーションは「自律性(自分でコントロールしている感覚)」「有能感(自分には能力があるという感覚)」「関係性(他者と結びついている感覚)」の3つが満たされることで最大化されるとされています。
「AとB、どちらが良い?」と問いかけ、後輩自身に選ばせることは、まさにこの「自律性(自分で選んだという感覚)」を刺激する最高のアプローチなのです。
【おすすめの書籍】 より深く1on1や対話のスキルを学びたい方には、『ヤフーの1on1』(本間浩輔 著、ダイヤモンド社)をおすすめします。 上司と部下の対話を通じて、いかにして部下の経験学習を促し、才能を引き出すかが体系的にまとめられており、OJTに悩む方の強力な羅針盤となってくれます。
まとめ:小さな「選択」が大きな成長へ
後輩の成長の機会をどう作るか悩み、こうして解決策を探しているあなたの姿勢自体が、すでに素晴らしい指導者としてのお手本になっています。
くるみちゃんのように物静かで控えめな後輩であっても、「自分で選んだ道」であれば、きっと心の中に責任感と意欲が芽生え、力強く歩き出せるはずです。 先輩としての温かいまなざしを大切に、これからも一緒に一歩ずつ進んでいってくださいね。
私たちも、あなたのその優しい取り組みを心から応援しています!

……私も、AとBならこっちが良いって、自分のペースで選べるとすごく安心します。自分で決めたことなら、頑張ろうって思えるんです。
後輩の心に寄り添う、見事な解決策ね。迷宮入りかと思った悩みも、視点を変えればあっさり解けるものよ。
みんなも、明日から職場で『どっちが良い?』って聞いてみてね!
私もさっそく、くるみちゃんと一緒に新しい仕事に挑戦してくるね! それじゃあ皆さん、また次回の『さんぽみちの、みつけもの』でお会いしましょう!

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